こんにちは。
このブログを読んでいただき感謝いたします。
前回は、昨年の極真会館松井派の世界大会でノーマークに近いながら、圧倒的な勝ち上がり方で優勝したザハリダミヤノフ選手の戦術について書きました。
ザハリダミヤノフ
ノーモーションながら、主に前足から出される非常に強烈な下段蹴りで出鼻をくじかれて、相手は自分の組み手が全くできずに敗退していったということを話しました。
このような誰もしていない突拍子もない戦術が勝利に導く、という例がこれまでの空手の歴史の中にはありました。
アンディフグのかかと落としや、黒澤浩樹の下段蹴りなどですね。
黒澤浩樹
このような誰もしていない突拍子もない戦術はどうしたら閃くか?ということを今回は話していきたいと思います。
その方法ですが、「こうこうこうすれば閃く」というようなマニュアルは存在しません。
ただ、「勝ちたい!そのためにはどうすればいいか?」ということをいつも探し、考え続けることが絶対的に必要なことだといえます。
試合のDVDを観て、インスピレーションを得ることもあるでしょうし、道場内で他の人の練習風景を観ていて得ることもあるでしょう。
また、そのためには、こういうことをしたらいいんじゃないか、ということでいろんな技をスパーリングで試すことです。
これまでと同じような組手を繰り返していては閃きを得ることはできません。
人間というのは、それまでしてきたことを温存してしまう傾向があり、また周りの人間と違うことをすることをためらって、なかなか違うことができないのは古今東西変わらぬ事情です。
そこは勇気を出して違うことを試してみましょう。
その閃きは、稽古をしているときに閃くこともあれば、稽古から離れて違うこと、例えば仕事をしているとき、勉強しているとき、通勤や通学しているとき、食事しているとき、遊んでいるとき…いろんなパターンがあるでしょう。
その閃きを得ても、万人がその方法がうまくいくとは限らないのです。
例えば、かかと落としは、アンディフグが発明したものですが、アンディ選手はいつもほとんど左足でしていました。
しかし、私は自分の間合いを保つのにかかと落としが有効であることがわかり実行していましたが、でも、アンディ選手のように左でしていては上手くいかずに、捌かれ、反撃されがちでした。
しかし、右足でするようになってからは、相手は受けにくそうに顔をのけぞるようになるパターンが多くなったので、私はかかと落としをするのは右中心にしました。
このように有効な技は、人によって違いますから注意が必要です。
このように突拍子もない戦術を発見してもそれだけでは勝ち上がるための有効な技にはなりえません。
とことんまで打ち込みの稽古をしなくては!
その技が有効となるためには、やはりみんなで一緒にやる合同の稽古が終わってから、みんなが帰るのを横目に見ながら毅然とした精神で打ち込まなくてはいけません。
それを何千と打ち込むことでようやく有効な技となるのです。
アンディフグは、1日に1000本もの蹴りをサンドバッグに打ち込んでいた話を以前ここで紹介しました。
今回の松井派の世界大会で優勝したザハリ選手の前足からの下段蹴りは、ノーモーションで繰り出されて、しかも超重量級のロシア人選手がその技をもらうごとにぐらりぐらりと体幹が揺れていましたから、相当の威力だったのがわかります。
ものすごい重い槌のような威力でした。
貴方が右利きで、左足を前にして、そこから左足で蹴るとなれば、右足で蹴るのと比較して、非常に威力が劣ってしまうのはわかりますね?
そうならないように、何千回も蹴りこまなくてはいけないのはわかりますね?
不利な体勢からの蹴りに力を持たせるには、脚を持ち上げる筋肉、つまり大腿部と臀部の筋肉が発達していなければならないのです。
極真空手の創始者である大山総裁は、若いころは海に入って膝までつかり蹴りの練習を1日に何千回も繰り返したようです!
かつてロシア人の世界大会でベスト8入りした選手が、どのような練習をしてきたかという質問に対して、
「監督にそのことは口止めされているので話せません。海を使ったトレーニングだとだけ言っておきましょう。」
と語っていたのを思い出します。
おそらくロシア勢力は、このような大山総裁のしていたトレーニングを多くこなしてきたのでしょう。
ロシア人の蹴りは、ノーモーションでしかも強いですからね。
そして、ザハリ選手も同様に、このような練習をしてきたのでしょう。
だからあのように有効な技になりえたのでしょう。
生半可な練習では世界の強豪を相手に、あのように有利に試合に勝てるわけはないですから、相当な負荷をかけて何千本も打ち込んできたことは間違いないでしょう。
ここでおさらいをしておきたいですが、自分が有利に運べる戦術を閃くためには、
どのような技を出したらいいかを考え探し続ける。
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そのためには自分の既存の方法以外にもいろいろと技を試す。
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そこで閃いたら、慢心することなく自主トレで技を何千本も打ち込み続ける。
こういうプロセスが大事ということです。
合同稽古では一切のアレンジが許されません。
しかし、自分の技が有効となるためには、アレンジ(これまでの自分と違うことをする。
みんなと違うことをする)を施さないといけません。
アレンジをしないところではアレンジしない。
アレンジするところはアレンジする。
この2面性が試合で勝つためには大事ということです。
どうか参考にしてくださいませ。
今回はこれにて失礼いたします。
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ではこれにて失礼いたします。