みなさん、こんにちは。
さて、今回は、前回の続きとして、城西支部について講義していきましょう。
85年から、極真会館では、松井章圭、増田章、黒澤浩樹の3人を総称して「三強」といったものです。
そのうちの2人が城西支部出身で、もう1人も城西支部に出稽古をして強くなったので、否が応でも城西支部の練習方法に気がいくのは当然の成り行きだと思います。
そこで空手雑誌などで、「増田のテクニック」や、あるいは「黒澤のテクニック」などといったかたちで、そのテクニックを解説したりする。
しかし、それだけでは決して良くない、ということを講義しました。
その2人のテクニックが試合で発揮されたのは、2人がそれまでに培った練習内容から起因しているのであって、うわべのテクニックだけをまねしても決して上手くはいかないということです。
●私が提唱したいのは、そういったページをまず見ないで、実践をしてみることです。
突きにしても、ストレート、下突き、フックなどとあり、蹴りにしても、上、中、下とあるのみならず、それぞれ回し、前、後ろといろんなレパートリーがあります。
これらのうち、どれがあなたにとって有効かは、やってみなくてはわかりません。
どのタイミングで、どういう場面で有効に入るかは、その人によって違いますから、実践を経なくてはわかりようがありません。
ですから、実践を恐れずに実行していきましょう。
「増田のテクニック」や「黒澤のテクニック」をそのまま実行してもうまくいくかもしれませんし、上手くいかないかもしれない。
上手くいったらそのまま実行していけばいいですし、上手くいかなかったら卑下することなく、自分が上手くいく方法を実行していけばいいのです。
●増田章と黒澤浩樹、2人とも城西支部出身ですが、組手のスタイルは違います。
増田章
増田師範は、相手の攻撃をちょこっとした下段蹴りで誘って、相手が攻撃してきたらそれをさばき、そこにスキができたらすかさずパンチの連打をかまし、向き合って状態でもスキができたらすかさず攻撃を入れます。
また、急角度の上段蹴りをだし、そこで相手の腕が上に上がり、ボディが空いたら、そこもすかさずパンチの連打で畳みかけて相手を効かせていきます。
黒澤浩樹
一方、黒澤師範は、審判の「始め!」で、すかさず中段や下段を相手がガードしていようがいまいが、ぶっぱなします。
自分の攻撃に自信があるのですね。
これで、大抵の相手はひるみます。
そして、パンチの2~3発の連打から中段や下段の蹴りを左右でちりばめます。
そこで、間合いをとって相手が攻撃してきたらそれをさばきまた蹴りや突きを連打で畳みかけ、相手が攻撃してこなかったらすかさず空いているところに攻撃を入れて自分に有利に運びます。
2人とも非常に瞬発力があるのがわかります。
このように、同じ城西支部の出身でも組手スタイルが違うのです。
ですから、どのようなスタイルで組手をしていくかは、
「あなたの感性にお任せします」
としか言いようがないのです。
今回登場した増田師範と黒澤師範の2人のように瞬発力をつけ、自分の組手スタイルを構築するには、たくさんの組手をこなすことによって、初めて可能なのです。
組手の方法をむずかしく考える必要はありません!
組手の方法など2つしかないのです。
●どのような稽古をしていけば自分の組手スタイルを構築していくことが可能か?
この冊子に書きましたので、参考にしてくださいませ。
↓
http://karate-rush.info/index.html
では今回はこれにて終了します。
ここまでの精読に感謝いたします。
それでは失礼いたします。