今月17日、極真館の盧山初雄館長が、館長職を退任し、これからは会長として身を立てていく所存を表明しました。
極真館の『春季全日本大会』が代々木第二体育館で行われた際に、演舞を披露したさいに、その旨が告知されたようです。
このニュースは、スマホで、この時の演舞の模様が写真で見れましたが、もう髪が全部白で仙人のようないでたちになった館長を見て驚きました。
ひとえに、館長が極真会館の松井章圭から除名を宣告されたのも、今年でちょうど20年になるのだなと、歳月のたつ早さを実感しないわけにはいきません。
私は松井派の機関誌である『ワールド空手』を見て、このことを知って驚きました。
「盧山師範は、松井氏の師匠だろ!その師匠を除名にするとはどういうことだ、しかも自分だけの所存で?」と私は驚愕の思いになったのでした。
それからさかのぼること、7年前に、極真会館が分裂の騒動になり、その際も盧山師範は、反松井派の人間が総本部に大勢で押しかけてきても、松井氏を必死に擁護して来た立役者だったのです。
師範の教えが、松井氏の教育に与えた影響は甚大なるもののはずでした。
冷静になって、私はその除名理由を読んでみたのですが、他愛もないことで、盧山師範が「千匹の羊よりも、1匹の狼が必要だ。」という言明をしていた。
それを松井氏は気に入らないがゆえに、その言明をやめて謝罪しろ、でなければ、最高顧問の職を辞職しろという警告を発していたようで、それに対し、盧山師範は、謝罪もしないし、辞職のつもりもない、という立場を堅くなにしていたようで、それに怒りを覚えた章圭氏は盧山師範を除名にしたということであった。
しかし何たる横柄な人間なんだ松井氏は、と思ったのは私だけではないでしょう。
最高顧問に任命したのは大山総裁であり、その総裁の採ったことをすら曲げるとはどういうつもりなんだ、と思わざるをえなかったです。
そして、その解任ならば相応の理由がなければならないはずなのに、実にくだらない価値観の違いだけで解任、そして除名とは…と信じれなかったです。
最高顧問のみならず、盧山師範は、北関東地区の本部長も兼任していたのです。
その傘下の支部の支部長たちの多くも、盧山師範についていくために脱退していったのです、当然の成り行きでしょう。
それのみか、大山道場時代からの弟弟子であった、廣重毅師範や湖山彰夫師範も松井派を脱退し、盧山師範の設立した極真館に加入していったのです。
廣重、湖山ともに東関東地区、中国地区の本部長だった人です。
極真設立からの古株であった浜井識安師範は、松井氏に盧山師範の除名処分の撤回を求めるも、松井氏は一切聞かず、それに失望した浜井氏も松井派からの脱退を宣言したのです。
浜井氏は西中部地区の本部長だった人です。
浜井氏は、「極真会館浜井派」を設立するに至ったのです。
浜井識安
盧山師範の除名により、松井派は一気に4人もの本部長を失ったのでした。
それでも、松井氏は我関せず、去る者はおわずという平然とした態度だったのです。
館長としての器がなかったのは言うまでもないです。
想えば、95年の極真大分裂の際にも、その分裂した理由が、松井氏の横暴な執政にあったことは間違いないのです。
審議を経て決めなければならないことを、自分の取り巻きの3人くらいだけでどんどん決めてしまい、それが不満で多くの支部長たちが松井氏の館長解任を決議し、全国で半分以上の支部長がそれに賛同したのです。
それでも、自分がそれまでしてきたことを詫びずに、自分の正当性を主張してやまなかったのです。
その館長職にこだわり続ける明白な理由があれば、それを理解しようと努めましたが、私はわからずじまいでした。
極真会館のような巨大な組織の長になったことがなかったゆえに。
しかし、これまでの経緯を見て分析するに、分かったことがあります。
サイコパスとは、自分の言うことを他人が従わないと気が済まない。
人を見下しながら生きている。
学歴で自分よりも劣る人間を見ると貶す。
自分がした過ちを決して認めようとはしない。
こういうパーソナリティを備えている人のことを言います。
これらの要素に、松井氏はすべて当てはまっているでしょう?
しかも、このようなパーソナリティは教育によって矯正することはできないのだそうです。
このような人が組織の長になったらどうなるか?
その組織はボロボロになるほかないです。
多くの人は離れていってしまいますから、しかも有望な人材がです。
大山総裁が生きていたころには明るみに出なかったですが、その総裁がなくなって自分の思い通りにできる余地が大きくなると、松井氏のやりたいようにし放題になってしまった。
ゆえに、その反動で分裂騒動が95年に起きたのです。
松井氏に反旗を翻した支部長のコメントが、印象に残っています。
「会議に参加しても、もう決まったことだから、という説明ばかりなんですね。これではもう松井君を信用できません。 彼と一緒になるのは、彼が館長を辞して、支部長としてやり直すときだけです。」
また別の支部長の言葉は、「松井先輩は館長になってからやたら1人で仕切りたがるようになりましたね。」
これらの言明から明らかなように、松井氏は自分で仕切らなくては気が済まない性格のようです。
しかも、それを改めようともしない。
その態度が問題になって分裂してしまったのに、それについて謝罪の言葉もない。 これでは組織の長として全く不向きとしか言いようがないのです。
自分のしたことに周りは従っていけばいい。
それに従わないならば除名だ、という思考法を改めようとしないのであれば、やはり精神的にも高尚な人材も辞していくのも当然でしょう。
理解できないのは、幼年や壮年の人たちが、公式試合に参加する際のサポーターやグローブは、本部公認のサポーター等を買ってつけなくては参加できない、という規則を決めたということです。
こんな理不尽な話があるかと誰もが憤っておかしくはないでしょう。
また松井派の人間は誰もが本部会員登録を済ませ、その会費を年間1万円納付しないことにはどの試合にも出場することはできない、という規則もやはり理不尽としか言いようがないです。
それに反対した水口敏夫.岡山支部長も除名になったのでした。
水口氏も松井氏の先輩でした。
このように、恩義のある人間を自分の意見と違うからと、かまわず除名にし、それを何の咎めを感じない。
やはり先にあげたサイコパスの定義に当てはまっているでしょう。
松井氏は、中央大学卒という高学歴ですが、それによる見下しゆえの自分の師匠や先輩の除名もあった可能性大ですね。
盧山師範の除名処分は、ひょっとして学歴による卑下もあった可能性もありですね。
盧山師範は高校しか出ていない人でしたから。
学歴で自分より劣る人間は、私に従えばいいんだ、というような横暴な論理です。
このような人間が長としてのさばっていては、その組織の永続はあり得ない。
これらはいろんな本や動画で確認することができます。
サイコパスが、その組織の長になったがゆえに、組織がつぶれる。
そんな例はたくさん確認することができるのです。
今回はこれにて終了します。
盧山師範のことは次回にも書きます。
●今回、師範の本を紹介します。
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