その内容について内奥を書いていきたいと思います。
この3人が、2年前の全日本大会からずっとベスト3を確約してきました。
しかし、今大会でまた再びベスト3を確約してしまっては日本は危ないと感じていたのが正直なところでした。
何故なら、またこの3人によってベスト3が決まってしまっては、組織全体の底上げが難しくなってしまうからです。
この牙城の1つでも崩れるほどの、実力者が他に育っていないとなると、他の選手たちに自分たちでは無理だというような停滞感が組織を覆ってしまうからです。
別に、この3人が嫌いとか言っているわけではないことは断っておきたいです(笑)。
この3人からは学ぶところがたくさんあって逆に好意があります。
しかしふたを開けてみたら、この牙城を崩すことになって胸をなでおろしたのです。
この3人は初日は順調に勝ち上がったのですが、入来選手が4回戦で軽量級の越智純貴に下段蹴りで一本負けするのですね。
そして、準々決勝で前田選手が、岡崎陽孝に敗れたのです。
そして順調に勝ち上がったのは、島本選手だけでした。
島本雄二
失敗は必要です。
その失敗をすることによって自分の欠点がわかる、ということですが私もこの意見には賛成です。
仕事でも、空手でも同じですが、まず自分の身体を動かすことを奨励します。
それでできなかったら、怒鳴りつけないで、上手くいくようアドバイスをする、励ます。
そして具体的な練習法を教える。
こういう姿勢が必要ですね。
入来選手は信じれないことにベスト8入りならず、前田選手は5位どまり。
これで自分たちの欠点を矯正して、次の世界大会に臨んでくるでしょう。
しかし、島本選手の盤石性には驚きました。
決勝の相手は、山本和也選手でした。
この選手とは、去年の全日本大会の準々決勝であたり、本戦で退けるのです。
しかし、この時2人は2回目の対戦で、最初に山本選手が勝っていたのですね。

山本和也
しかし昨年の全日本大会では、山本選手が気後れして、強烈な技を出すことができず、気持ち的に後手に回っていたのがわかりました。
しかし、そこを反省して、気後れしないように技の威力を高めてきたのでしたが、スタミナの面で後れを取っていたのがわかりました。
そのことを矯正して、山本選手も来年の世界大会で万全の状態で臨んでくるでしょう。
ちなみに今回の入賞者は以下ですね。
優勝 島本雄二
準優勝 山本和也
3位 加藤大喜
4位 岡崎陽孝
5位 前田勝汰
6位 江口雄智
7位 島本一二三
8位 越智純貴
今回のベスト8の顔ぶれをみると、安心感があります。
いずれも、これまでいろんな実績を積み上げてきた選手、それゆえに空手で勝つためのセオリーをきちんと踏襲している選手ばかりですし、かといってベスト8、特にベスト3が殆ど不動のメンバーであっては、他の選手の底上げが順調にいかないですからね。
毎回上位に入っている人が全然負けないのを見せつけられるとどうしても、他のメンバーの士気が上がらないですし、かといって盤石のメンバーが1人もいないとこれもまた不安材料になりますから、そのバランスがとてもいいということですね。
こういう状態であれば、順調に底上げがいくのは目に見えています。
かといって安心ばかりはしていられないですね(苦笑)今回も大丈夫だろうと臨んだ第7回の世界大会で、ほぼノーマークだったドイツのムザファ.バカックにあれよあれよという間に勝ち上がられ、準優勝をさらわれた経験がありますから油断は大敵ですね。
そういうラッキーな部分も、自分に引き込むのも実力のうちということは前にも話しました。
それまでの対戦まで、相手に自分の間合いに入らせない組手をしてきたからこそ、順調に自分の組手ができて、一本勝ちすることができたのです。
それまでに満身創痍であれば、そんな勝ち方はできるわけはありません。
それでは、逆に負けていたでしょう。
見事なベスト8入りでしょう。
しかし、この過酷な体重無差別のトーナメントを勝ち上がり、ベスト8入りした選手でも、ベスト4までしか、来年の世界大会での出場は確約されていないというのは大変だなという気がものすごくしますね(苦笑)
来年の世界大会目指して頑張っていただきたいですね。
今回はこれにて終了いたします。
ありがとうございました。
