極真空手ウェイ.ブログ

フルコンタクト空手を通じて人間的に成長したいという人のためのブログです。

『自己満足な指導をしていないか?』

新極真会の昨年の世界大会において島本選手優勝し、そして彼含めて4人の日本人選手が入賞したことで、空手母国の威信が保ててよかったと思います。

しかし、その反面、リトアニアの台頭著しく、茶帯でありながら全日本大会で準優勝した山本和也選手までも食ってしまったエヴェンタス.グザウスカスに注目しました。

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山本和也 VS エヴェンタス.グザウスカス


リトアニアには彼のように接近して良し、離れて良しというオールラウンドな組手をしているのみならず、技がどれも重く、スタミナ切れもなく、打たれ強いという選手がゴロゴロいるわけです。

しかもリトアニアは概して高身長な人がほとんどで、だれもが190センチ前後の人ばかりなのです。

王道の通りにやっていることで、こういうダークホース的な選手が突如出てくるのです。

王道の通りとは、空手で勝つための理論通りということ。 組手の器用さや綺麗さ、華麗さといったものは二の次、三の次でいいんです。

それよりも、体力を全体的に高めて、攻撃力を高め、打たれ強く、そしてスタミナを高めればそれでいいのです。

このようにシンプルに考えさす情報を指導する立場の人が出すことで、いろんな多くの人が「自分でもできるんだ!」という楽観的な見通しが持てて稽古に励み、トレーニングにいそしむようになる。

そのことで全体的なベースアップがなされるのです。

1部の人しか強くなれない、というような情報が流布されていては、1部の人しか稽古やトレーニングに励まないゆえに、全体的なベースアップなど望めないのです。

リトアニア人は、概して身長が高く190センチ前後の人ばかりです。

それでいて基礎体力も高い。

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 リトアニア選手団

身体能力も高いのは、新極真会のヨーロッパ大会のビデオを見れば一目瞭然です。

こんな人たちばかりでは、もう日本は危ういですね。


発破をかけなくてはいけない。

ただ新極真会で流布されている指導情報というのは、日本であろうが海外であろうが、だれもが自分でも強くなれる、という楽観的な代物であるために、やはりダークホース的な選手がいきなり台頭してくることが多々あるのですね。


例えば、19歳のポウリウス.ジマンタス(リトアニア)は、世界大会前は前評判が高く、潜在能力はアンディ.フグ以上と緑代表がアナウンスしていたくらいですが、いざ大会が始まると、イリヤ.ヤコブレフ(カザフスタン)に接戦の末負けてしまいました。

それのみか、ヤコブレフ選手はロシア最強のナザール.ナシロフ選手まで食ってしまいました。

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イリヤ.ヤコブレフ

そのヤコブレフ選手は、もう全盛期を終えていたヴァレリー.ディミトロフ選手に敗れました。


このように順当に勝ち上がるように思われていた人が途中敗退したり、ダークホース的な選手が出てくるのが、世界大会の面白みの1つなのですね。


それはひとえに、だれもが楽観的な思いを抱いて稽古にトレーニングに励んでいるからにほかなりません。


自分はいくらやってもダメなんだ、という悲観的な思いしか抱けないところでは、こういう現象が起こるはずはないのです。

自己満足な稽古をしてないか、ということは空手をしていれば、必ず戒めることとして言われることです。

しかし、それと同じように「自己満足な指導をしていないか?」ということも指導者は戒めないとだめですね。

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ずっと維持しなければならないことはなにか。 出来なかったときだけ注意して、できるようになったら褒めることを怠ってはいないか。

傍らでみている人にしかわからないことをきちっと指摘してあげているか。

枝葉末節てきなことを最重要に思われるように教えていないか。

こういったことは常に心に留めないといけないことなのですね。

ですから、独りよがりの稽古内容もさることながら独りよがりの指導法は更に戒めないといけないことだと私は思います。

今回の新極真会世界大会をみてそんなことを考えてしまいました。

今回はこれにて終了します。


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では失礼いたします。

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