極真空手ウェイ.ブログ

フルコンタクト空手を通じて人間的に成長したいという人のためのブログです。

『間違った方法にも寛容であれ?』

こんにちは。これまでに書いてきましたが、サプリ摂取の理論にしろ、空手上達の理論にしろ、失敗をして、それから王道の理論を学び、それまでの方法を矯正し、行動していくことの重要性を説きました。
 
その際に大事なのは、やはり失敗をしたことを内容を吟味し、それまでの失敗を二度と繰り返さないことですね。
 
サプリ摂取にしろ、ウェイトトレーニングの理論にしろ、空手の稽古の理論にしろ、これまでの人間の積み重ねてきた経験論が詰まっていることを稽古や、トレーニングジムや本から学ぶことができるのですから、これまでの先人のいうことは素直に聞いたほうがいいでしょう。
 
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全部を自己流でやっていては、それを検証していっては、現役時代が終わってしまうのですからね(笑)。
 
しかし、やはりそうはいっても、やはり人間にはこだわりというものがあり、いくら先人たちの言った事でも納得のできないものもあるのですから、どうしてもまずは自己流でやってしまいたい欲求に駆られるのはやむを得ないでしょう。
 
そういう人が少なからずいるのも事実です。

その際は、やはり自己流でやってはどうか、ということを提案したいです。
 
自己流でやりにやって、やはりそれではダメということが実感としてわかり、先人たちの理論を取り入れ、自分の方法を矯正するという道をたどるのがいいでしょう。

自己流だけではだめだということが、実感として痛いほどよくわかり、それを繰り返さないと深く誓うのですから、その効果は大きいと思います。
 
それでも、自己流でやってきたことのすべてが悪いわけではないのですから、その期間の中でも、今の自分の糧になっている部分はあるはずですから、その期間の自分を卑下する必要はないでしょう。
 
そういう経験が強靭な自分の理論を形作るのです!

以下、極真会館松井派第6回世界大会優勝した八巻建志経験談を書きましょう。
 
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八巻建志

八巻氏は、89年全日本大会優勝するも、その後の全日本や世界大会で入賞するも、伸び悩んでいました。
 
そして93年には一代決心をして、ボクサーのトレーナーをしたことのある人を師事して、その人の言うとおりに訓練を重ねていくのです。
 
そのメニューは、ロードワークダッシュ、縄跳び、シャドーとボクシングそのまま。
 
そしてウェイトトレーニングは、スピードが落ちるということで一切しない。
 
そして、1日に許された水を飲む量はコップ1杯だけ。
 
週に1回は休むのが当たり前なのに、1日の休みも許されなかったというのです。
 
しかし、師匠である廣重師範は、ちょっとアドバイスをするだけで、八巻氏に「辞めろ」とはいわずに、見守っていたようです。
 
こんな空手の稽古やトレーニングとはかけ離れたメニューでは勝てるはずもなく、またも八巻氏は、ベスト8に入賞はするも完全復活にはならなかったのです。
 
そこで、廣重師範は、「あんな練習では勝てないことがわかったろう。もう1度やり直すんだ!」八巻氏を諭し、王道のやり方で指導しなおし、1年後の全日本大会では八巻氏優勝し、そのまた次の年の世界大会でも優勝するのです。
 
建志

こういった廣重師範のような寛容さも指導する立場の人間には大切である、ということがわかりましょう。

稽古法が間違っているのは重々承知しながらも、あえて無理やり辞めさせずに自由にやらせる。

それで方法が間違っていたことを実際の経験で分からせて、王道の方法を施す。
 
それで盤石の強さを身に着けさせる…ジーンと熱くなる場面でしたね。八巻氏の自叙伝を読んだときには。
 
こういった寛容な態度が、指導する立場の人間には大事でしょう。

素直さは必要、しかし、経験からわかったことの方が、無理やり口で言って聞かせるよりも何倍も効果がある。
 
これで分かったでしょう?
 
ですから、無理やりいうことを聞かすのではなく、経験してわからして王道の方法を施すのがいいのではないでしょうか?
 
これは何も、稽古法だけでなく、ウェイトトレーニング、サプリ摂取、その他いろいろな分野でも同様です。
 
その王道の方法ですが、やはり指導する立場の人間は、その内容について知っていなくてはいけないでしょう。
 
後輩が挫折していて悩んでいるのに、王道の方法論を施せないのでは、先輩や師範として失格です。
 
そうならないようにどんな内容についても訊かれたら即座にこたえられなくてはいけません。
 
それなのに、「自分で考えろ!」だけでは後輩はなかなか強くはなれないでしょうし、師範や先輩にとって自分の成長のためにもよくないことは明らかでしょう。
 
書きたいことは以上です。
 
参考にしてくださいませ。

今回登場した八巻氏の方法についても書きました。
 
発売から8年たってもまだ売れています。
 
興味のある方は以下をどうぞ!
 
今回はこれにて失礼いたします。
 
ありがとうございました。
 
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