今回は、前回の続きとしまして、極真会館の松井派の世界大会について書いていきたいと思います。
しかしこの大会をみて、非常に無念でした。
日本人選手がバッタバッタと負けていく姿をみていると、悔しさがこみ上げてきました。
2人の日本人がベスト8入りしましたが、ベスト16にまでいったのはその2人を含めて4人いましたから、その全部がベスト8入りすれば、日本人が4人入ったことになります。
しかし、そのベスト8入りできなかった日本人は共にロシア人に負けています。
今回は、ロシア勢のものすごい台頭ぶりでした。
3日目まで勝ち残ったベスト32人の内、ロシア人が18人も占めているなんて、こんな国は初めてです。
そのうち、4人が前回同様、ベスト8入りしたのですからその勢いは止まりようがありません。
そのロシア人たちの一番何が凄いか?
やはり突きですね!
この突きに日本人が抗うことができなかったために、ペースを握られ、突破口が見えず、ずるずると後退せざるをなかったのですね。
その強い突きをもらって、蹴りで突破口を見出そうとしても、やはり距離が取れないので、ペースを握ることができずに終わるパターンが多くありました。
確かに、足の力のほうが手よりも何倍もありますが、基本は間合いを作るためには、突きが強くないと絶対にダメなのです。
空足でなく、「空手」と名付けられた所以です。
この突きを強化するためには、ウェイトトレーニングをして筋肉をバルクアップして重みを乗せるのも重要ですし、サンドバッグに打ち込むのも重要でしょう。
しかし、それだけではいけないのです!
それだけでは本当に強くすることはできないのです。
基本稽古も、移動稽古も大切でしょう。
その内容は…。
その前に、書いておかなくてはいけないのは、20歳で世界チャンピオンになったタリエルニコラシビリにしろ、第7回世界大会でチャンピオンになったフランシスコフィリォにしろ、第8回世界大会でチャンピオンになった木山仁にしろ、パワーアップのためのトレーニングにウェイトトレーニングにかける比重がそんなに重くないのです。
タリエルニコラシビリ
体の内部から突きが強くなるようにいにしえの特訓方法をしていたのです。
それが一番重要なのです。
ただウェイトトレーニングは、自分の体重よりも重い重量をあげるために、すぐに筋肉がつくのです。
しかもやった後の疲労感から、充実感も出てきます。
しかし、これだけでは空手に必要な筋肉をつけることはできないのです。
それを認識しないで、他のトレーニングに偏ってしまったがゆえに日本人選手がロシア人選手にバタバタと負けていったとしか私には思えないのです。
私が何故タリエルニコラシビリがあんな若くしてチャンピオンになったのかが不思議でいろいろ調べていくことでその答えがわかりました。
やはり思っていた通りでした。
タリエルニコラシビリはいにしえの鍛錬法をしまくり、それが他のロシア人選手たちに受け継がれていたのです。
対エウェルトンテイシェイラ戦 強烈な突きがエウェルトンに突き刺さる!
ベスト16で惜しくも終わってしまった高橋佑汰にしろ安島喬平にしろ、5回戦の相手はロシア人で、突きをもらっても、相応の反撃ができず、突きを効かされてどんどんと下がらせられて、ついには大差の判定負けでした。
高橋佑汰
安島喬平
日本のエースとして、一番期待のかけられていた荒田昇毅も準々決勝でロシア人に延長2回まで粘られ、ついに体重判定負けを喫してしまいました。
荒田選手の特訓法は想像を絶するもので、乗用車を手で押したり、30キロもの重りを背負ってサンドバッグトレーニングをこなす、というすさまじいものでしたが、それでも相手の体幹を粉砕するほどの威力がないがゆえに倒すことができなかったのは、トレーニング内容に欠陥部分があるからとしか言いようがありません。
荒田昇毅
確かにウェイトトレーニングは大事でしょう。
サンドバッグトレーニングも大事でしょう。
それは否定するつもりは全くありません。
大いにするべきでしょう。
しかし、それだけではいけないのは、大山倍達、盧山初雄、磯部清次といった空手を知り尽くした先人たちが語っていることで、その言葉をやはり真摯に飲み込んでほしいものです。
磯部清次
その鍛錬法を知り、それが難なくできるようになったら、再び日本人の時代が来ることは間違いないでしょう。
ではどういう訓練か?
ヒントを言いましょう。
「小指と薬指の2本だけで懸垂を1回でもいいからできるようになる訓練」です。
これができるようになったら、突き1発で人が殺せるようになる、と大山倍達総裁は言いました。
その詳細が書いてあるのがこの冊子になります。
どうぞ参考にしていただきたいと思います。
↓
http://karate-rush.info/index.html
では今回はこれにて失礼いたします。
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